2019年5月1日より、元号が令和にかわり、新しい時代が到来しました。そんな記念すべき年の宅地建物取引士資格試験について再度情報をまとめてみました。特に今年のゴールデンウィークは超大型連休となりましたので、10月の試験本番に備えてゆっくりと学習をするのもありですね。勉強ばかりでは息が詰まるということなら、メリハリをつけて遊びと勉強のバランスを取って過ごすのも良しですが、試験の申込を忘れた!とならないように期日をしっかり確認してお申し込みください。
あわせて昨年の試験のおさらいと試験傾向をあわせてまとめておきましたので、本番に向けてチェックしてみてください。
あなたはどっちは?宅地建物取引士資格試験の申込方法について
宅地建物取引士資格試験の申込は2つです。「郵送申込み」と「インターネット申込み」に分かれますが、申込方法で申込締切が違いますのでその点を注意ください。
試験案内を入手して、平成31年(令和元年)7月1日(月)から7月31日(水)までに郵送にて申込 「試験案内」は平成31年(令和元年)7月1日(月)から7月31日(水)まで配布されています。試験案内は、書店や協力機関の窓口などで配布されますが、詳細については、6月7日にRETIO(一般財団法人 不動産適正取引推進機構)のホームページ、協力機関のホームページ及びポスター等で案内されます。そちらを確認していただき、試験案内を入手ください。また、申込は早めにしたほうがベターです。都道府県によっては、希望する試験会場を選択することができるのですが、郵便到着順の会場指定となるので早めにだしたほうが良いですね。また、顔写真を用意したり簡易書留郵便指定なので早いうちに面倒なことはやってしまった方が勉強に集中できるのでお早めに!
■インターネット申込み(予定)RETIO(一般財団法人 不動産適正取引推進機構)のサイトから申込みできます。平成31年(令和元年)7月1日(月)9時30分から7月16日(火)21時59分まで
インターネット申込みは24時間利用可能なのでお手軽です。こちらも郵送の場合と同じで試験会場が選択できる場合は先着順となりますので早めに申込みされるのがベターでしょう。郵送の場合と違って顔写真はデータで持っておく必要がありますので先に用意されたほうが申込みはスムースでしょう。
受験申込みに必要なものは次の3点です。
・デジカメやスマートフォン等で撮影した顔写真データ(JPEG形式)
・申込情報入力画面で、必要な事項をすべて入力し、専用ソフトでサイズを合わせた写真ファイルを添付する
・クレジットカード決済又はコンビニ決済(注)のいずれかの方法で、受験手数料及び事務手数料を払い込む
申込み方法は2つありますが、今のご時世で言えば圧倒的にインターネット申込みのほうが楽で速いでしょう。写真もスマホで自撮りできるので撮影代も節約できます。スマホとクレジットカードがあれば自宅ですべて完結できるので管理人的にはこちらをおススメします。その他情報についてですが、
■受験手数料は7,000円(消費税及び地方消費税は非課税)
■試験日時は、平成31年(令和元年)10月20日(日)13時~15時まで
■合格発表(予定)は、平成31年(令和元年)12月4日(水)
となっております。くれぐれも試験申込みを忘れないように、期日をしっかりスケジュール帳などに書き込んでください。
前年度結果をしっかりチェック!平成30年度試験のおさらい
今年の試験問題は現時点では分かりませんが、過去の試験傾向から紐解けるところもあると思いますので前年度試験のおさらいをしておきます。あわせて、過去の受験者・合格率・合格点もご紹介しますのでどのような傾向にあるのかチェックしておきましょう。
平成30年度宅地建物取引士資格試験の総評
●出題内容のポイント
・平成28年~29年の法改正に関する知識が多く出題された
・過去頻出項目やその周辺知識からも出題された
●出題形式
・宅建業法の個数問題が3問(平成29年には6問出題)
・権利関係の条文規定問題は出題なし
平成30年の宅建士試験は、宅建業法と法令上の制限において、平成28年~29年の法改正に関する知識が多く出題されたのが特徴と言えます。他には、例年出題されていた、民法の条文規定問題が出題されなかったことや、宅建業法の個数問題が平成29年の6問から3問へと大幅に減少したことも特徴として挙げられます。
まとめると、過去出題項目やその周辺知識を確実に習得した上で、法改正も含めた、より幅広い知識と応用力・問題対応力が要求された試験だったと言えます。難易度的には前年(平成29年度)よりもやや難易度は上がったが、全体レベルで言えば標準と言える。難易度の高い問題への対応もポイントとなるが、それ以外の問題で確実に得点出来れば合格できるという内容でした。
今年はどうなる?平成31年度(令和元年)の試験対策ポイント!
総評でまとめているように、平成30年度試験では過去頻出項目からの出題にプラス法改正項目の問題が多く出たのが特徴です。このポイントが次の試験対策の重要ポイントと思われます。単に過去問を繰り返し解くだけではなく、基礎知識と法改正に関する知識を身に付けたうえでさらに応用問題にも対応できるような準備が必要なのではないかと思われます。(※ちなみに、管理人が合格した時は過去問中心でいける内容でした)
まずは、平成30年度試験の内容をしっかり確認するのがよいでしょう。そこから、特徴として上がっていた「法改正」を中心とした問題や応用・新傾向問題に対して答えられるように基礎知識を固めてアウトプットする力を身に付けるようにすべきではないかと思います。
特に法改正や新傾向問題などは資格学校などのテキストや各種情報を活用して対策を立てるようにしたほうがよいでしょう。自分で全て収集していると、時間もかかりますので。
過去10年の受験者数と合格率から導くこれからの試験傾向
最後に過去10年間の試験実施を試験実施年、受験者数、合格基準点、合格率で表にまとめました。ちなみに合格基準点は一般のものとしています。
試験実施年 | 受験者数 | 合格基準点 | 合格率 |
---|---|---|---|
2009年(平成21年) | 195,515 | 33点/50問 | 17.9% |
2010年(平成22年) | 186,542 | 36点/50問 | 15.2% |
2011年(平成23年) | 188,572 | 36点/50問 | 16.1% |
2012年(平成24年) | 191,169 | 33点/50問 | 16.7% |
2013年(平成25年) | 186,304 | 33点/50問 | 15.3% |
2014年(平成26年) | 192,029 | 32点/50問 | 17.5% |
2015年(平成27年) | 194,926 | 31点/50問 | 15.4% |
2016年(平成28年) | 198,463 | 35点/50問 | 15.4% |
2017年(平成29年) | 209,354 | 35点/50問 | 15.6% |
2018年(平成30年) | 213,993 | 37点/50問 | 15.6% |
10年前からの合格率の推移は15%~17%台を行ったり来たり。ですが17%台だったのは過去10年で2回だけでほとんどは15%台です。平均的には15.5~16.5%ぐらいのイメージでよいかと思います。ここ4年間の合格率は15.5%前後をキープしているのがわかります。ここ4年間は受験者数も増加傾向で来てることもあってか合格率が抑えられてるのかもしれません。
2015年といえばその年の4月に「宅地建物取引主任者」の名称が「宅地建物取引士」に変更された年でした。士業の仲間入りしたこともあってかぐぐっと受験者が増えたのではないかと思います。ですので、合格率が5年前の17.5%から下がったからと言って急激に難易度が上がったと結論付けるのは早いです。
難易度の傾向に関してはこういう考え方があります。そもそも名称が「宅地建物取引士」に変更されたのは何故かというと、2014年6月の宅建法改正に伴い、2015年4月から「宅地建物取引士」に変更されました。これが単なる名称変更ではなく、改正宅建法では以下の項目が改正・追加されました。
■宅地建物取引主任者から宅地建物取引士に(2条4号関係)
■宅地建物取引士の業務処理の原則(15条関係)
■宅地建物取引士の信用失墜行為の禁止(15条の2関係)
■宅地建物取引士の知識及び能力の維持向上(15条の3関係)
■宅地建物取引業者による従業員の教育(31条の2関係)
■免許及び取引士登録に係る欠格事由及び取消・消除事由の追加(5条1項及び66条1項関係、18条1項及び68条の2第1項関係)
「中古住宅の流通の円滑化」「住宅市場の活性化」など社会背景もあって、宅建士の能力や責任の向上が大きく言われています。そこから考えると平成30年の試験内容の変化などもその「能力」「責任」の向上を目指したものではないかと思われます。ですので、今後も引き続き過去頻出項目はベースにあるとして、さまざまな法改正や社会情勢の変化に沿った問題も多く盛り込まれるかと予想できます。そうすることで、しっかりとした知識をもった宅建士を輩出していこうとしているのではないでしょうか。
まとめると、4年前の宅建法改正にともない宅建士の求められる知識や能力も変化したことで、従来の学習ポイントだけでなく法改正や社会情勢の変化なども踏まえて幅を広げて取り組むことが重要。そのためには、基礎知識の習得はもちろん、その年度の改正ポイントや予想問題などの情報収集が必要と思います。
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